AIに奪われない仕事選びのポイント

AIに強い仕事を選ぶ

AI技術が進歩するにつれ、仕事を奪われてしまう人が出てくることは確実です。そのような状況でも奪われないためにできることは、AIの今後を意識した職業選びです。なにも考えずにただやりたいだけで仕事を選ぶなら、近い将来仕事を失ってしまうかもしれません。しかし、いくつかのポイントを意識するならそのような事態を回避できます。

AIには得意分野と不得意分野がある

AIに奪われない仕事選びをするためには、AIの弱点をしっかりと掴むことです。AIはなんでもできそうで融通がきかない一面もあるので、正しくAIを理解すれば恐れることもありません。
AIが得意としているのは、データに基づいた作業です。パターン化された単純計算はもちろんのこと、金融業界で必要とされるような複雑な計算もAIの得意とするところです。普通の人間が行うと膨大な時間がかかるような作業を、AIは一瞬で完了させてしまいます。計算の正確性も、人間の力ではどう頑張ってもかないません。このことが意味するところは、データ分析や解析を行う人間の仕事はAIがそのまますべて引き継げるということです。
反対に、計算できないことやデータ化できない情報の処理はAIが不得意とするところです。自分の頭で考えて工夫してゼロからなにかを生み出すこともAIには不向きなので、クリエイティブな作業はAIがもっとも不得意とすることのひとつです。マークシート式のテストなら一瞬で正誤を判断し得点を集計できますが、人それぞれ表現が異なる記述式の問題を正確に読み取って正誤を判断することは不得意です。

人間にしか提供できない価値を見極める

AIに奪われない仕事を選ぶポイントは、人間にしか生み出せない価値がその仕事にあるかどうかを見極めることです。人の命に関わる業務がある医療や福祉の分野においては、人間の心がこもった対応がどこかで必ず求められます。どれだけ優秀なAIであっても人工的に作られたものであることに変わりはなく、心を持つ人間の代わりをこなすことは不可能です。ホテルのフロントや企業の受付、スーパーなどのレジならAIでも代行可能ですが、それらのすべてが完全無人化されることは考えにくいでしょう。一見無人化されているように見えたとしても、どこかに必ず人間の手が加わっています。AIに任せることが技術的には可能でも、人間がやったほうが早くて確実という分野の仕事も必ずあります。AIが普及することによって新しい仕事が生まれる可能性にも着目しましょう。今までと異なる状況になる可能性があるならば、今までとは異なる視点から仕事のあり方を見つめてみる必要があるのです。